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全学共通教養教育科目の目的

 同志社大学は、「良心を手腕に運用する人物の育成」すなわち「良心教育」という建学の精神のもとに、「キリスト教主義」「自由主義(自治自立の精神)」「国際主義」という三つの教育理念を掲げている。さらにこの理念に基づいて五つの教育目標を定め、本学が育成すべき資質を明確にしている。すなわち「高い倫理観と豊かな人間性の育成」、「自治自立の精神と行動力の育成」、「生涯を通じて社会に貢献する精神と行動力の育成」、「国際社会に対応できる語学力と行動力の育成」および「寛容な精神の育成」である。これらの理念と目標は、人間としての総合力(知・徳・体のバランス)に優れた人物の育成を目指している。そのために全学に共通する基礎的・専門横断的な科目、「全学共通教養教育科目」を開設している。

 人はさまざまな形で教養を得ていく。教養が知識や技能を修得し行使する際に形成されていく「ものの見方」や「考え方」あるいは「価値観」の総体だとするなら、専門的な学術体系にはじめて接する大学時代こそ、学生が教養へと向かう第一歩である。またこの知識・技能を支えていく基盤となるのが、心と身体への適切な配慮、深い倫理性と感性、主体的な行動力とバランス感覚であることはいうまでもない。だが社会に目を向ければ、学生は急激な社会構造の変化、グローバル化の進展に直面し、大学においても学問や科学技術の高度な専門化、細分化に向き合っている。現代社会はさらなる資質、能力を求めている。

 現代の大学生にまず求められるのは、それぞれの学問分野に特有な発想や方法の基礎を理解し、同時にさまざまな学問分野の発想や方法があることを知る、つまり一方に偏することのない広い視野を確保することである。そのためには、学生が複数の学問系を経験すること、つまりある事象に対して複数のアプローチが可能なことを知る必要がある。自分の専攻分野とは異なる分野を学び、物事を多元的な視点から見る力を養うことによって、新しい価値の創造を試みることができるからである。さらに求められるのは、大学時代に外国語運用を含めたコミュニケーション能力を十分に獲得しておくことである。グローバル化した社会では、異文化理解やその基礎となる外国語運用力はもちろんのこと、日本の伝統、文化、歴史、自然を理解することが必要となる。自らを知り、異なる文化や価値についても理解し、互いに尊重し合える人物こそが、真の意味でのコミュニケーションを行えるからである。またさらには現代社会特有の現象といえる情報過多に向き合い、その真偽を判断する能力も必須の教養となる。

 こうした現代的教養を目指して開設された「全学共通教養教育科目」は、本学においては特別な意味をもっている。確かに学生はそれぞれの専門科目の履修によって専門的知見を修得していく。しかしその過程では、おのおのの専門的知見が広く人間社会において持っている意義を確認することも必要となる。そのための有効な手だては、本学の教育理念・教育目標に立ち返りながら、全学共通教養教育科目を学ぶことである。すなわちそれぞれの専門性を、諸学の基礎的な、専門横断的な立場から再認識してみることである。この意味で専門教育科目と全学共通教養教育科目は、互いに排除しあうものではなく、むしろ補完し合う関係にある。

 具体的には、学生は全学に共通する教養教育科目を四年間に亘り、系統的に履修することが望ましい。体系的・段階的履修によってこそ、学生は多様な学問分野への関心を抱きながら、主体的学習を進め成長することができる。学生は各人の志向に応じて、専門教育科目と全学共通教養教育科目の両者を総合していく。それによってはじめて、それぞれが良心を手腕に運用しながら、同時に知識・技能をもって社会に貢献する人物へと成長していくのである。
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